内視鏡室では上部（胃カメラ）･下部（大腸カメラ）消化管内視鏡、気管支鏡などによる検査･治療を行っています。患者さんが安心・安全な検査・治療を受けられるように、医師、看護師が連携してチーム一丸となって取り組んでいます。

消化管内視鏡検査・治療は、消化器内視鏡専門医が最新の内視鏡システムを用い、苦痛の少ない上部・下部消化管内視鏡検査を行っています。内視鏡装置はデジタルファイリングシステムに接続されており、内視鏡画像を全て保存しています。上部消化管内視鏡検査では、症例によっては咽頭反射が軽度な経鼻内視鏡を用いて、挿入時の苦痛を軽減することが出来ます。下部消化管内視鏡検査では検査中・検査後の腹部膨満感の軽減が可能な炭酸ガス送気装置を導入しています。

胃のポリープや早期胃がんに対しては、内視鏡的粘膜切除術（EMR）もしくは、内視鏡的粘膜下層剥離術（ESD）による治療を行っています。大きさが1cm以下の大腸ポリープの内視鏡切除は、原則、入院ではなく外来で行っています。

その他、脳血管障害などで経口摂取が困難な方に対し、栄養管理を目的とした内視鏡的胃瘻造設術（PEG）や、消化管出血の止血処置、また閉塞性黄疸、急性胆管炎、総胆管結石に対しては、内視鏡的経鼻胆道ドレナージ術（ENBD）、内視鏡的逆行性胆道ドレナージ術（ERBD）、内視鏡的乳頭切開術（EST）を行っています。

気管支鏡検査は呼吸器専門医が中心となり、出来る限り安全で苦痛のない検査を心掛けています。主な対象疾患は肺がん、間質性肺炎、呼吸器感染症などです。
肺がんでは経気管支的肺生検による組織診断や細胞診などを行い、採取した検体から遺伝子検査を行う場合もあります。間質性肺炎では気管支肺胞洗浄や経気管支肺生検を行い、間質性肺炎の炎症の状態などを検査します。
原因不明の呼吸器感染症では、気管支洗浄などを行い原因菌の同定などを行います。