肝炎チーム
肝臓は、肝炎などになっても自覚症状が現れにくいことから沈黙の臓器と言われています。肝炎を放置すると肝硬変や肝がんに進行する恐れがあるため、厚生労働省は2009年に肝炎対策基本法を制定し、肝炎総合対策に取り組んでいます。広島県では3本柱「新たな感染の防止」「肝炎ウィルス検査の受検促進」「病態に応じた適切な肝炎治療の提供」を掲げ、2011年よりひろしま肝疾患コーディネーターの養成を開始し、肝疾患対策に努めています。
当院にも20名以上の肝疾患コーディネーターが在籍しており、その職種は、看護師、臨床検査技師、薬剤師、理学療法士、医療クラークとさまざまです。肝臓専門医を中心に2019年に肝炎チームを立ち上げ、多職種で連携しながら、院内における肝疾患に関する業務について検討し、啓発活動や、専門的な指導・支援を行うための活動を行っています。
看護師
日常生活指導
肝炎ウイルス無料検査案内
広島県フォローアップシステム等制度の説明
肝炎ウイルス無料検査案内
広島県フォローアップシステム等制度の説明
臨床検査技師
肝炎ウィルス陽性患者ピックアップ
超音波検査
超音波検査
薬剤師
薬効説明
服薬指導
内服確認
服薬指導
内服確認
理学療法士
運動療法
日常動作指導
日常動作指導
管理栄養士
Inbody測定
栄養指導
栄養指導
医療クラーク
申請書類作成
(公費・身体障害者フォローアップ等)
(公費・身体障害者フォローアップ等)
活動内容
1.肝炎ウィルス陽性患者の専門医受療に向けた院内連携システムの整備
院内で実施された肝炎ウィルス検査陽性患者さんの肝臓専門医受療を促すため、陽性患者のピックアップ、主治医による検査結果説明、専門医受療意思の確認などを経て、専門医による診察に繋げることができるよう院内連携システムを構築しました。
2.肝炎ウィルス検査の受検促進
肝がんは原因の大部分がC型およびB型の肝炎ウィルスと言われています。早期に肝炎ウィルスの感染が分かった場合は、必要な検査や適切な治療を行うことにより悪化を予防することが可能なため、肝炎ウィルス検査を受けたことがない方に対して検査をお勧めしています。
肝臓週間(毎年、世界肝炎デー(7月28日)の前後5日間)
外来棟・入院棟にて啓発用ポスターの掲示や、リーフレット・チラシなどを配布し、「一生に一度は検査を受けましょう!」と呼びかけています。
外来棟・入院棟にて啓発用ポスターの掲示や、リーフレット・チラシなどを配布し、「一生に一度は検査を受けましょう!」と呼びかけています。
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3.肝炎ウィルス検査結果説明
肝炎に関する意識を高めていただけるよう、術前検査などで肝炎検査を実施した患者さんに対して、陰性結果説明用紙を印刷準備し、確実に結果説明が行われるよう取り組んでいます。また、今まで検査を受けたかどうかわからない方に対して、当院でのウィルス検査の履歴を確認して結果をお知らせする活動も行っています。
4.その他肝炎患者に対する対策
B型やC型肝炎以外にも、脂肪肝などの肝疾患に対しても日頃から生活習慣の見直しが重要です。看護師による日常生活指導、理学療法士による運動療法や管理栄養士による食事指導などを実施して、肝疾患の進行の予防に努めています。