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がん治療について

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大腸がん



進行度診断

大腸内視鏡検査、術前CT検査などから、術前に進行度を評価治療し方針を検討します。壁深達度は、粘膜までをTis、粘膜下層までをT1、筋層までをMP、漿膜までをT2、漿膜露出をT3,多臓器浸潤をT4(それぞれさらに細分化しています)で表しています。遠隔転移はなし:M0、あり:M1(さらに細分化)で示しています。
下記が本邦での進行度表です。ステージ0からⅣまであります。

治療方針の決定

進行度によって治療方針は変わります。ステージ0、1の一部は大腸内視鏡による切除になりますが、詳細は内科の説明をご覧ください。
⇒早期食道がん、早期胃がん、早期大腸がんに対する内視鏡治療についてはこちら
ステージⅠからⅢは外科的切除可能ですので手術適応となります。
ステージⅣは手術だけではがんの制御困難な状態です。抗がん剤などの化学療法や放射線療法を選択したり、手術と組み合わせる場合があります。下記図表は大腸がん研究会の大腸がんガイドライン2014年版から引用しています。
手術はリンパ節転移・壁深達度の程度により、廓清するリンパ節の範囲が変わります。(D1,D2,D3)

手術について

手術は従来通りの開腹手術と近日盛んに行われるようになった腹腔鏡下手術があります。最近のガイドラインでは横行結腸、下部直腸を除いたステージ1までの大腸がんに対し腹腔鏡手術も勧められていますが、それ以外はその施設の習熟度(経験・技量)に応じて適応決めるよう記載されています。マツダ病院でも10年以上前から取組んでおり。現在では安全第一で適応拡大しています。

直腸がんについて

人工肛門

直腸がんと診断された場合、人工肛門となる不安があると思いますが、手術器材の進歩や腹腔鏡を応用することで、人工肛門を回避できるケースも増えてきました。

神経温存手術

直腸周囲には腰内臓神経,上下腹神経叢,下腹神経,骨盤内臓神経,骨盤神経叢といった自律神経があり、排尿機能,性機能温存のため根治性を損なわない範囲で、神経温存手術が主流になっています。

術前放射線

下部直腸がんで筋層より深く浸潤、周囲リンパ節転移のリスク高い場合、局所制御、手術による根治性を高めるため、術前放射線療法を行う場合があります。当院には放射線療法の設備がありませんので、他病院と連携して行っております。

ステージⅣ大腸がん

遠隔転移(肝・肺・骨・腹膜など)を伴う進行大腸がんの場合、転移巣が切除可能ならともに切除を検討しますが、切除困難であれば、原発の大腸がんでの症状の有無で治療方針が変わる。

化学療法

術後再発予防を目的とした、補助化学療法と、非治癒切除や切除不能、再発がんに対して行う全身化学療法がある。

補助化学療法

治癒切除が行われたが微小転移(検査上確認できない病巣)などから再発のリスクの高いステージⅢとⅡの中でリスクの高いと評価された場合行われる。推奨されるものは5-FU/LV 療法、UFT/LV 療法 、capecitabine 療法、 FOLFOX療法または CAPOX療法である。投与期間 6カ月を原則とされています。

全身化学療法

標準的な考え方では治癒は望めない状態ではあるが、化学療法行わない場合の生存期間の中央値が6-8か月とされており、近年の化学療法の進歩で25か月以上に伸びているのが現状である。また、著効例に関しては切除可能になる症例も出てきている。2019年のガイドラインを下記に引用する。いわゆる、殺的抗がん剤と、分子標的薬剤の併用が盛んに行われ、治療成績が上昇、新薬の開発と、薬剤選択の工夫で今後も成績は伸びてゆくと考えられている。

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