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季刊誌「ひまわり」


新年のご挨拶


マツダ株式会社 マツダ病院
病院長 田村 徹
明けましておめでとうございます。新年のスタートにあたり、皆様に念頭のご挨拶を申し上げます。
世の中は、昨年も新型コロナ感染症一色の1年でした。その中で延期になっていた東京オリンピック・パラリンピックが開催され、選手の健康管理や無観客試合などの工夫を行うことで最後まで貫徹できました。皆さんは、ひと時でもコロナを忘れて試合に興奮・感動し、喜怒哀楽の感情に浸ることができたことは、沈みがちな時勢の中で一条の光となったと思います。今年は北京で冬季オリンピックが開催される予定ですので、心待ちにされている方も多いのではないでしょうか。
さて、2022年は「寅年」です。もともと十二支は植物が循環する様子を表していますが、寅は十二支の3番目で、春が来て子年(ねどし)に蒔いた種から根や茎が生じて成長する時期、草木が伸び始める状態だとされています。マツダ病院においては、コロナで停滞していた状態から本来の状態に早く立ち戻り、確実に成長する年としたいものです。
先ほども申しましたが、昨年も新型コロナウイルス感染症により、医療界全体に院内感染や医療崩壊のリスク、一般患者数の減少、病院経営の悪化など、回避できない種々の問題が続いた年でした。そうした中、昨年マツダ病院は、第一に新型コロナ感染症患者の入院治療、第二に近隣住民と医療従事者への新型コロナワクチン接種、第三にマツダ社員に対するワクチン職域接種という3つの使命をやり遂げました。その間入院患者を76名治療しました。またワクチン接種総数は約47,000回、これらの接種に動員した職員数は延べ約2,400名に達しました。私たちは、今年もコロナ収束に貢献するために、感染患者が増加するようであれば患者を受け入れて入院治療を行います。また追加ワクチン接種にも積極的に協力します。
外部に目を向けますと、医療を取り巻く環境はこの数年間大きく変化しています。政策、患者、医療提供者という3つの切り口で現状分析すると、まず政策としては、厚生労働省主導のもとに2025年の医療提供体制の構築に向けて、地域医療構想の策定が進行しています。次に患者サイドから見ると、人口構成や疾患構成の変化による需要の変化が起こっており、私たちも入院患者さんの高齢化を実感しているところです。医療提供者側では、働き方の多様性と改革の推進などを求める声が高まっています。そういった環境変化の中にあって、今回私たちは病院のホームページを刷新しました。その第一面にて、マツダ病院の2025ビジョンである「愛され選ばれる病院へ」と、普遍的な病院理念である「温かい思いやりの心で、医療を通じて、社会に貢献します」を謳っています。そしてそれを達成するアクションとして一昨年に中期経営計画を策定し運用を開始しました。残念ながら昨年まではコロナによる影響のために下方修正せざるを得ない状況でしたが、今年は早くコロナ影響から脱却して本来の中期経営計画に戻し、「患者・地域の満足」、「職員の満足」、「病院経営の安定」達成に向けて努力する所存です。その一環として今年も救急と紹介患者さんを積極的に受け入れていき、病床機能を変えることなく地域の中核病院として急性期の医療を提供して行こうと考えています。
一昨年に発生した新型コロナ感染症は今後も続き、マツダ病院にとって今年も困難な航海になる可能性がありますが、病院理念の実現を追求し続け、職員一丸となって地域医療の向上に努めていく所存でありますので、皆様よろしくお願いします。最後になりますが、皆様とご家族のご健勝とご活躍を祈念して、新年の挨拶とさせていただきます。
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