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マツダ病院の取り組み


臨床指標


臨床指標(質評価指標)とは

医療の質を具体的な数値として示し、客観的に評価することを可能としたものです。これにより、医療の過程や結果のなかに潜在している課題や改善点を見つけ出し、医療の質の継続的な向上に役立てることを目的とするものです。用語として、臨床指標(Clinical Indicator:CI)、または医療の質指標 (Quality Indicator:QI)と呼ばれます。マツダ病院では、医療の質をさらに高めるために、平成24年度より社団法人日本病院会が実施するQI(Quality Indicator)推進事業に参加しています(2023年度は366病院が参加)。 QI推進事業とは、厚生労働省による「平成22年度 医療の質の評価・公表等推進事業」を日本病院会が引き継ぎ、会員病院の医療の質を向上させるプロジェクト事業として再出発したものです。現在、QIの多くは各病院の役割や機能、地域特性や患者プロフィールなどの標準化が不十分であり、病院間の医療の質を比較するには不適切です。そのため、各々の病院が自院のデータを経時的に測定・公表しながら、向上のためのあらゆる努力をし、結果として医療の質を改善することを第一の目的としています。

当院では測定している様々なQIをホームページに公表し、最適な医療を提供できる病院となるため、改善を図り医療の質の向上に努めていきたいと考えております。また、質指標とした項目も継続的に追加・更新をはかっていきます。

病床稼働率

指標の説明
病床がどの程度、効率的に稼動しているかを示す指標です。100%に近いほど空き病床が無い状態で利用されていることになります。一方、当院のように急性期医療を担う病院では常に利用可能な病床を確保しておく必要もあります。
値の解釈
より高い値が望ましい
指標の計算方法
分子: 年間入院患者延べ数×100
分母: 許可病床数×年間入院診療実日数
※許可病床数:2012/1/29まで291床、2012/1/30から270床、2023/11/1から266床

平均在院日数

指標の説明
病院全体で1人1人の患者さんが何日間入院しているかを示す指標です。患者さんの重症度や疾病によって入院日数に違いがありますので、単純に比較することはできませんが、医療の質の保証と効率化が高いレベルで達成されるほど、平均在院日数は短縮するとされています。2014年度は、診療報酬の改訂により短期滞在手術が平均在院日数算出の対象外となったこと、また、10月より当院の亜急性期病床(在宅復帰を目標とする患者さんが対象の病床)が廃止になったことが影響して延長しています。2015年度は地域包括ケア病棟54床を導入したことにより短縮できています。地域包括ケア病棟は、 急性期病棟で急性期治療を終えた患者さんの在宅復帰支援などを行う病棟です。
値の解釈
より低い値が望ましい
指標の計算方法
分子:年間在院患者延べ数 ×100
分母:(年間新入院患者数+年間退院患者数)×1/2

1日平均入院患者数

指標の説明
1日当たり平均して何人の患者さんが入院されたかを表す数値です。
値の解釈
より高い値が望ましい
指標の計算方法
分子: 年間入院患者延べ数
分母: 年間入院診療実日数 
※入院患者のべ数は退院日を含まない

1日平均外来患者数

指標の説明
1日当たり平均して何人の患者さんが外来を受診されたかを表す数値です。
値の解釈
より高い値が望ましい
指標の計算方法
分子:年間外来患者
分母:年間外来診療実日数

全手術件数

指標の説明
手術スタッフ、設備、手術時間等の効率的な運用を総合的に判断する指標です。
値の解釈
より高い値が望ましい
指標の計算方法
1年間に当院で実施した手術件数

救急車の受入台数

指標の説明
救急車の受け入れ台数は、救急隊からの搬送の要請に対して、どれだけの救急車の受け入れが出来たかを示す指標で、病院の救急診療を評価する指標となります。地域医療への貢献を示す指標にもなります。
値の解釈
より高い値が望ましい
指標の計算方法
1年間に当院が受け入れた救急車の台数

患者満足度(外来患者) 満足またはやや満足 

※一般社団法人日本病院会
「2023年度QIプロジェクト結果報告」より引用

指標の説明
受けた治療の結果、安全な治療に対する患者さんの満足度をみることは、医療の質を測るうえで直接的な評価指標の重要な一つです。「この病院について総合的にはどう思われますか?」の設問に対し「満足、やや満足、どちらともいえない、やや不満、不満」の5段階で評価しています。
値の解釈
より高い値が望ましい
指標の計算方法
分子:「満足」または「やや満足」と回答した外来患者数
分母:外来患者への満足度調査項目「この病院について総合的には どう思われますか?」の設問有効回答数(「不満/やや不満/どちらともいえない/やや満足/満足」の5段階の合計数)

患者満足度(入院患者) 満足またはやや満足 

※一般社団法人日本病院会
「2023年度QIプロジェクト結果報告」より引用

指標の説明
受けた治療の結果、入院期間、安全な治療に対する患者さんの満足度をみることは、医療の質を測るうえで直接的な評価指標の重要な一つです。「この病院について総合的にはどう思われますか?」の設問に対して「満足、やや満足、どちらともいえない、やや不満、不満」の5段階で評価しています。
値の解釈
より高い値が望ましい
指標の計算方法
分子:「満足」または「やや満足」と回答した外来患者数
分母:入院患者への満足度調査項目「この病院について総合的には どう思われますか?」の設問有効回答数(「不満/やや不満/どちらともいえない/やや満足/満足」の5段階の合計数)

紹介割合

※一般社団法人日本病院会
「2023年度QIプロジェクト結果報告」より引用

指標の説明
紹介割合とは、当院を受診した患者さんのうち、他の医療機関から紹介状を持参されて来院した患者さんの割合です。それぞれの医療機関の特徴を活かしながら役割分担をして、地域全体で切れ目のない医療を提供していくうえで、高度な医療を提供する医療機関にだけ患者さんが集中することを避け、症状が軽い場合はかかりつけ医をはじめとする地域の医療機関を受診し、そこで必要性があると判断された場合に高い機能を持つ病院を紹介受診することが求められています。紹介割合は、地域の医療機関との連携の度合いを示す指標です。
値の解釈
より高い値が望ましい
指標の計算方法
分子:紹介患者数+救急搬送患者数
分母:初診患者数

逆紹介割合

※一般社団法人日本病院会
「2023年度QIプロジェクト結果報告」より引用

指標の説明
逆紹介割合とは、当院から他の医療機関へ紹介させていただいた患者さんの割合です。それぞれの医療機関の特徴を活かしながら役割分担をして、地域全体で切れ目のない医療を提供していくうえで、急性期病院での急性期治療が終了し病状が安定した場合はかかりつけ医をはじめとする地域の医療機関で診療を継続していくことが求められています。逆紹介割合は、地域の医療機関との連携の度合いを示す指標です。
値の解釈
より高い値が望ましい
指標の計算方法
分子:逆紹介患者数
分母:初診+再診患者数

救急車・ホットラインの応需率

※一般社団法人日本病院会
「2023年度QIプロジェクト結果報告」より引用

指標の説明
救急医療の機能を測る指標であり、救急車受け入れ要請のうち、受け入れができた割合を表しています。
値の解釈
より高い値が望ましい
指標の計算方法
分子: 救急車で来院した患者数
分母: 救急車受け入れ要請人数
除外
-他院からの搬送(転送)件数
ーヘリコプターによる搬送(転送)人数

退院後4週間以内の予定外再入院割合

※一般社団法人日本病院会
「2023年度QIプロジェクト結果報告」より引用

指標の説明
前回入院時の治療が不十分であったこと、回復が不完全な状態で早期退院を強いたことによる等の予定外の再入院を防ぐ。
値の解釈
より低い値が望ましい
指標の計算方法
分母: 退院症例数
分子: 前回の退院日から4週間以内に計画外で再入院した症例

入院患者の転倒・転落発生率

※一般社団法人日本病院会
「2023年度QIプロジェクト結果報告」より引用

指標の説明
入院中の患者さんの転倒やベッドからの転落は少なくありません。原因としては、入院という環境の変化によるものや疾患そのもの、治療・手術などによる身体的なものなどさまざまなものがあります。本指標は全入院患者さんのうち転倒・転落に至った患者さんの報告件数の割合を原因の別なく示したものです。当院では、70歳以上の入院患者さんが増加、身体機能低下に伴う転倒・転落のリスクが高くなっています。2018年度には転倒・転落防止対策チームを結成し、 病棟ラウンドを開始する等、患者さんの状況に応じた安全な療養環境の整備、患者さん・ご家族参画による対策を継続して実施しています。
値の解釈
より低い値が望ましい
指標の計算方法
分子:入院中の患者に発生した転倒・転落件数
分母 :入院患者延べ数

入院患者の転倒・転落による損傷発生率

※一般社団法人日本病院会
「2023年度QIプロジェクト結果報告」より引用

指標の説明
本指標は全入院患者さんのうち転倒・転落により治療や処置を必要とした傷害発生事例の報告件数の割合を示したものです。傷害発生事例では、さらに詳細な分析を行うことで、より転倒・転落発生要因を特定しやすくなり、転倒・転落を予防し、外傷を軽減するために測定されています。
当院では転倒・転落リスクアセスメントツールを用いて多職種で運動機能や認知機能の評価を行い、それらに対応した細やかな対策を継続して実施しています。また、転倒転落防止対策チームが新たに予防ラウンドや転倒・転落後カンファレンスを実施する仕組みを構築し、それぞれの患者さんにあった転倒・転落予防対策に努めています。
値の解釈
より低い値が望ましい
指標の計算方法
分子:入院中の患者に発生した損傷レベル4以上の転倒・転落件数
分母:入院患者延べ数
転倒による損傷レベル
レベル 説明
1 なし 患者に損傷はなかった
2 軽度 包帯、氷、創傷洗浄、四肢の挙上、局所薬が必要となった、あざ、擦り傷を招いた
3 中軽度 縫合、ステリー・皮膚接着剤、副子は必要となった、または筋肉、関節の挫傷を招いた
4 重度 手術、ギプス、牽引、骨折を招いた・必要となった、または神経損傷・身体内部の損傷のため診察が必要となった
5 死亡 転倒による損傷の結果、患者が死亡した
6 UTD 記録からは判定不可能

1か月間・100床当たりのインシデント・アクシデント報告件数

※一般社団法人日本病院会
「2023年度QIプロジェクト結果報告」より引用

指標の説明
医療安全性を測るための指標として「インシデント・アクシデント報告件数」があります。報告の件数が多いことは、組織的な安全⽂化の醸成が進み、より安全への配慮がなされていることを表しています。
値の解釈
より高い値が望ましい
指標の計算方法
分子:調査期間中の月毎の入院患者におけるインシデント・アクシデント報告件数×100
分母:許可病床数
単位:件/100病床あたり

全報告中医師による報告の占める割合

※一般社団法人日本病院会
「2023年度QIプロジェクト結果報告」より引用

指標の説明
医師の医療安全に対する意識の高さを評価する指標です。一般的に医師からの報告が少ないことが知られています。
値の解釈
より高い値が望ましい
指標の計算方法
分子:医師が提出したインシデント・アクシデント報告総件数
分母:調査期間中の月毎の入院患者におけるインシデント・アクシデント報告総件数

症候性尿路感染症発生率

※一般社団法人日本病院会
「2023年度QIプロジェクト結果報告」より引用

指標の説明
尿路感染症は最も多くみられる医療関連感染症であり、ほとんどの医療関連尿路感染が尿路での器具使用に起因しており、尿道カテーテルの適正な使用や管理が求められています。当院では、リンクナースを中心にカテーテル挿入中は感染リスク状態の看護計画立案と、カテーテル適正使用カンファレンスを実施し、尿路感染予防のために早期抜去や挿入中の適切な管理に向けて取り組んでいます。尿路感染発生時はICTメンバーによるラウンドで管理状況を評価し、改善案などを対象部署へフィードバックしています。
値の解釈
より低い値が望ましい
指標の計算方法
分子:分母のうちカテーテル関連症候性尿路感染症の定義に合致した延べ回数
分母:入院患者における延べ尿道留置カテーテル使用日数

≪症候性尿路感染症の定義≫
基準1a‐1または基準1a‐2のいずれかを満たす場合

<基準1a‐1 (以下の3つを全て満たすこと)>
1. 尿道留置カテーテルが3日以上留置されている、かつイベント日にカテーテルが挿入されている
2. 以下の徴候や症状が少なくとも1つある
• 発熱(>38.0℃)
• 恥骨上の圧痛
• 肋骨脊椎角の痛みまたは圧痛
3. 1回の尿培養で検出された微生物が2種類以下、かつ1種類以上の微生物数が105CFU/ml以上検出される、かつすべての基準がInfection Window Period内に発生している

<基準1a‐2 (以下の3つを全て満たすこと)>
1. イベント日の当日または前日に尿道留置カテーテルが抜去されている
2. 以下の徴候や症状が少なくとも1つある
• 発熱(>38.0℃)
• 恥骨上の圧痛
• 肋骨脊椎角の痛みまたは圧痛
• 尿意切迫感がある
• 頻尿
• 排尿時痛

3. 1回の尿培養で検出された微生物が2種類以下、かつ1種類以上の微生物数が105CFU/ml以上検出される、かつすべての基準がInfection Window Period内に発生している

特定術式における手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率

※一般社団法人日本病院会
「2023年度QIプロジェクト結果報告」より引用

指標の説明
手術後に、手術部位感染(Surgical Site Infection : SSI)が発生すると、入院期間が延長し、入院医療費が有意に増大します。予防的抗菌薬の目的はSSI発症率の減少とされており、術中汚染による細菌量を患者自身が持つ防御機構でコントロールできるレベルまでに下げるために補助的に使用されます。手術開始時に血中での抗菌薬濃度が最大になるよう手術執刀開始前1時間以内の投与が推奨されています。手術前に感染症のあることがわかっている患者は除外し、術式も冠動脈バイパス手術、その他の心臓手術、股関節人工骨頭置換術、膝関節置換術、血管手術、大腸手術、子宮全摘除術の7つの術式における手術開始1時間以内の予防的抗菌薬の投与率を示しています。
値の解釈
より高い値が望ましい
指標の計算方法
分子:手術開始前1時間以内に予防的抗菌薬が投与開始された手術件数
分母:特定術式の手術件数(冠動脈バイパス手術、その他の心臓手術、股関節人工骨頭置換術、膝関節置換術、血管手術、大腸手術、子宮全摘除術)

除外
―入院時年齢が18歳未満の患者
―在院日数が120日以上の患者
―帝王切開手術施行患者
―臨床試験・治験を実施している患者
―術前に感染が明記されている患者
―全身/脊椎/硬膜外麻酔で行われた手術・手技が、主たる術式の前後3日(主たる術式が冠動脈バイパス手術またはその他の心臓手術の場合は4日)に行われた患者(日数計算は麻酔開始日/麻酔終了日を基点とする)
―外来手術施行患者

特定術式における適切な予防的抗菌薬選択率

※一般社団法人日本病院会
「2023年度QIプロジェクト結果報告」より引用

指標の説明
予防的抗菌薬の考え方は、術中に細菌感染が起こることを予防することであり、術式により目的とする細菌(皮膚の常在菌や消化管内の細菌等)がある程度想定されるため、推奨抗菌薬が定められています。 新規クリニカルパスが作成される際は使用抗菌薬が適切かどうかASTが関与しています。
値の解釈
より高い値が望ましい
指標の計算方法
分子:術式ごとに適切な予防的抗菌薬が選択された手術件数
分母:特定術式の手術件数特定術式の手術件数(冠動脈バイパス手術、そのほかの心臓手術、股関節人工骨頭置換術、膝関節置換術、血管手術、大腸手術、子宮全摘除術)

除外
ー入院時年齢が18歳未満の患者
ー在院日数が120日以上の患者
ー帝王切開手術施行患者
ー臨床試験・治験を実施している患者
ー術前に感染が明記されている患者
ー全身/脊椎/硬膜外麻酔で行われた手術・手技が、主たる術式の前後3日(主たる術式が冠動脈バイパス手術またはそのほかの心臓手術の場合は4日)に行われた(日数計算は麻酔開始日/麻酔終了日を基点とする)
ー手術室内または回復室内での死亡患者

カルバペネム・ニューキノロン・抗MRSA薬使用時の血液培養実施率

※一般社団法人日本病院会
「2023年度QIプロジェクト結果報告」より引用

指標の説明
広域抗菌薬を使用する際は血液培養を実施することができているかを評価する指標です。
抗菌薬開始前の血液培養提出の重要性を院内研修会などを通してASTから院内に積極的に発信しています。
値の解釈
より高い値が望ましい
指標の計算方法
分子:投与開始初日に血液培養検査を実施した人数
分母:広域抗菌薬投与を開始した入院患者数

血液培養検査における同日2セット以上の実施割合

※一般社団法人日本病院会
「2023年度QIプロジェクト結果報告」より引用

指標の説明
血流感染は感染症のなかでも最も重要な感染症の1つです。血流感染の場合、早期の起炎菌特定が適正な治療に直結することから、血液培養の提出は必須とされており、当院でもASTが中心となって、血液培養提出推進に取り組んでいます。2セット採取は、検出された菌が汚染菌であるかどうかの評価や発育遅延菌などの検出感度向上につながるとされています。ASTの研修会では2セット実施の取り組みについて取り上げ、職員へ周知する活動を継続して実施しています。また、1セットのみ提出された際には細菌検査室でその理由の検証を行い、採取困難など明確な理由がない場合は担当部署・依頼医師へ連絡を行うなど、2セット実施率向上への取り組みを行っています。
値の解釈
より高い値が望ましい
指標の計算方法
分子:血液培養のオーダーが1日に2件以上ある日数(人日)
分母:血液培養のオーダー日数(人日)

褥瘡発生率

※一般社団法人日本病院会
「2023年度QIプロジェクト結果報告」より引用

指標の説明
褥瘡は、看護ケアの質評価の指標から病院の医療の質の重要な指標の1つになっています。褥瘡は患者さんのQOLの低下をきたすとともに、感染を引き起こすなど治癒が長期に及ぶことによって、結果的に在院日数の長期化や医療費の増大にもつながります。そのため、褥瘡予防対策は、病院全体で取り組む重要な項目の1つにとらえられ、1998年からは診療報酬にも反映されています。当院では毎週褥瘡を保有している患者さんを対象に、褥瘡対策チームが回診を行い、褥瘡の評価や処置方法の検討を行っています。2022年より薬剤師、管理栄養士との連携も義務化され院内の多職種で褥瘡予防に取り組んでいます。
値の解釈
より低い値が望ましい
指標の計算方法
分子:対象患者のうち、d2以上の院内新規褥瘡発生患者数
分母:入院患者延べ数

除外
下記の患者の入院日数
-同日入退院患者
-褥瘡持込患者
-調査月間以前の院内新規褥瘡発生患者
日本褥瘡学会DESIGN-R(2008年改訂版褥瘡経過評価用)
Depth(深さ) 内容
d0 皮膚損傷、発赤なし
d1 持続する発赤
d2 真皮までの損傷
d3 皮下組織までの損傷
d4 皮下組織を超える損傷
d5 関節腔、体腔に至る損傷
DU 深さ判定が不能の場合

糖尿病患者の血糖コントロール HbA1c<7.0%の割合

※一般社団法人日本病院会
「2023年度QIプロジェクト結果報告」より引用

指標の説明
糖尿病の治療には、運動療法、食事療法、薬物療法があります。運動療法や食事療法の実施を正確に把握するのは難しいため、薬物療法を受けている患者さんが適切に血糖コントロールなされているかをみる指標です。
値の解釈
より高い値が望ましい
指標の計算方法
分子:HbA1c(NGSP)の最終値が7.0%未満の外来患者数
分母:糖尿病の薬物治療を施行されている外来患者数
(過去1年間に糖尿病治療薬が外来で合計90日以上処方されている患者)

除外
―運動療法または食事療法のみの患者

65歳以上の糖尿病患者の血糖コントロール HbA1c<8.0%の割合

※一般社団法人日本病院会
「2023年度QIプロジェクト結果報告」より引用

指標の説明
糖尿病の治療には、運動療法、食事療法、薬物療法があります。運動療法や食事療法の実施を正確に把握するのは難しいため、薬物療法を受けている患者さんが適切に血糖コントロールなされているかをみる指標です。
値の解釈
より高い値が望ましい
指標の計算方法
分子:HbA1c(NGSP)の最終値が8.0%未満の65歳以上の外来患者数
分母:糖尿病の薬物治療を施行されている65歳以上※の外来患者数
(過去1年間に糖尿病治療薬が外来で合計90日以上処方されている65歳以上の患者)

除外
―運動療法または食事療法のみの患者

大腿骨頚部骨折患者に対する地域連携の実施割合

※一般社団法人日本病院会
「2023年度QIプロジェクト結果報告」より引用

指標の説明
急性期における治療が終了した後も継続的な医学的管理とリハビリテーションが重要です。地域医療に関する医療体制を評価する指標です。参加施設平均より上回った使用率で推移しています。早期に支援介入し患者さんのニーズを踏まえた転院、自宅退院ができるように努めています。また、骨粗鬆症治療が継続できるよう地域連携パスに組み込み、地域全体で活動を推進しています。
値の解釈
より高い値が望ましい
指標の計算方法
分子:地域連携に関する算定のある症例
分母:大腿骨頸部骨折で入院し、大腿骨頸部の手術を受けた症例

糖尿病・慢性腎臓病患者への栄養管理実施率

※一般社団法人日本病院会
「2023年度QIプロジェクト結果報告」より引用

指標の説明
積極的な栄養管理の介入ができているかを評価する指標です。
糖尿病、慢性腎臓病と診断され治療の必要性がある患者に対し適切な特別治療食を提供し、栄養管理・栄養指導を行っています。
医師からの指示だけでなく管理栄養士が必要と判断した患者に対して積極的に医師に確認し
患者に説明了承のもと適切な特別治療食への変更を行うとともに必要に応じて栄養指導を実施しています。
値の解釈
より高い値が望ましい
指標の計算方法
分子:特別食加算の算定
分母:18歳以上の糖尿病・慢性腎臓病であり、それらへの治療が主目的ではない入院症例の食事

薬剤管理指導実施割合

※一般社団法人日本病院会
「2023年度QIプロジェクト結果報告」より引用

指標の説明
薬剤師による薬剤管理指導(患者さんが薬を正しく使えるよう、薬の効果・使い方・注意点などの説明)を行うことで、より安全に薬物治療を実施することができます。
値の解釈
より高い値が望ましい
指標の計算方法
分子:薬剤管理指導を受けた症例数
分母:入院症例数

職員におけるインフルエンザワクチン予防接種率

※一般社団法人日本病院会
「2023年度QIプロジェクト結果報告」より引用

指標の説明
医療従事者のワクチン接種は、ハイリスク患者へのインフルエンザの伝播を防止するだけでなく、自身がインフルエンザに罹患しても重症化を防ぐことができるため重要とされています。
値の解釈
より高い値が望ましい
指標の計算方法
分子:インフルエンザワクチンを予防接種した職員数
分母:職員数
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