令和3年度 マツダ 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 55 134 118 148 243 438 608 1442 1257 375
指標の説明
2021年4月~2022年3月の期間、保険(公費、生活保護を含む)を使用した一般病棟の年齢階級別(10歳刻み)退院患者数を表し、年齢階級は、90歳以上を1つの階級としています。
◆解説                                                                                              年齢分布傾向は昨年と変わらず70歳代の患者数が最も多く、次いで80歳代が多くなっています。70歳未満の占める割合が36%、70歳以上の割合が64%と高齢者の受け入れが多くなっており超高齢化が着実に進んでいます。 
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
呼吸器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040110xxxxx0xx 間質性肺炎 手術・処置等2 なし 69 15.90 18.42 2.90 72.25
040040xx9910xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 あり 手術・処置等2 なし 35 4.34 3.30 2.86 75.14
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2 なし 31 24.29 20.57 38.71 85.29
030250xx991xxx 睡眠時無呼吸 手術なし 手術・処置等1 あり 26 2.00 2.03 0.00 63.04
040040xx99040x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし 26 6.81 9.07 0.00 78.19
解説:
間質性肺炎は原因不明の特発性間質性肺炎、薬剤に起因する薬剤性肺炎、膠原病に合併する間質性肺炎などが主体となっています。しかしこれらの間質性肺炎を正確に鑑別することは困難なことが多いです。当院では間質性肺炎患者に対しては積極的に気管支鏡検査を行い可能な限り原因検索と治療に生かすことに努めています。

日本人の死因の第一位は癌であり、特に肺癌は癌死の中で男性では第一位、女性でも第二位となっており年々増加しております。当科では肺癌に対して積極的に検査を行い、手術不能な状態であれば化学療法を入院および外来で行っています。近年は遺伝子検査を行い特定の遺伝子が存在すれば分子標的治療薬を用いて長期予後が望めるようになってきています。また免疫療法の効果が認める患者でも長期効果が望めるようになっているため積極的な導入を行っています。

超高齢社会に伴い誤嚥性肺炎が増加しています。当科では標準的な誤嚥性肺炎治療が行えるようなシステムを構築し院内全体で誤嚥性肺炎治療に取り組んでいます。必要に応じて個人に合わせた酸素療法も行っております。また肺炎球菌は肺炎の原因として最も多い細菌であるため肺炎球菌ワクチンの積極的接種も行っています。嚥下機能が低下して誤嚥性肺炎を生じた患者さんでは歯科と連携をとり嚥下機能評価などを行います。さらに体位ドレナージや口腔ケアも積極的に行い誤嚥性肺炎の再発予防にも取り組んでいます。

睡眠時無呼吸症候群は我が国では200万人近い患者がいると推定されていますが診断・治療を受けている患者さんは30万人程度にとどまっています。睡眠時無呼吸症候群は生活習慣病や脳卒中、心筋梗塞のリスクも高くなるため早めの診断・治療が必要です。当科では睡眠時無呼吸症候群が疑われ紹介受診した患者さんにPSG検査やCPAP治療を導入し逆紹介を行っています。
消化器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 73 2.49 2.65 0.00 72.47
060102xx99xxxx 穿孔又は膿瘍を伴わない憩室性疾患 手術なし 62 4.84 7.70 0.00 68.81
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 34 10.18 9.21 5.88 71.62
060335xx99x00x 胆嚢炎等 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 29 12.86 10.94 13.79 77.28
060100xx99xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 手術なし 26 2.46 2.98 0.00 75.23
解説:
当科では大腸ポリープを内視鏡(大腸カメラ)にて切除しています。一般的には大腸カメラは外来で行い、5~10mmの大腸ポリープを認めたときにはその場で切除し帰宅としていますが、10mm以上の比較的大きなポリープや血液をサラサラにする薬を飲まれている場合、出血の危険性が比較的高いと判断したときや、ポリープの一部に癌が存在すると考えられたときには、その場では観察のみとさせていただき、後日短期間入院にて切除することもあります。また、御高齢の方は安全のためにも最初から入院にて検査を行いますが、結果的に大腸ポリープ(主には良性腫瘍)が存在したときには内視鏡的切除を行っています。(1位、5位)
大腸憩室に炎症を起こす大腸憩室炎です。絶食による腸管安静と抗菌薬投与が治療の基本になります。(2位)
胆道感染症は、胆道を感染部位とする感染症で、胆のう炎と胆管炎に分類されます。ともに器質的異常(内臓などの組織の異常)あるいは機能的異常(組織の働きの異常)によって胆汁の流れが阻害され(うっ滞)、細菌感染が起こり発症します。診断や基本的治療方針は、世界で活用されている国際診療ガイドラインである「急性胆管炎・胆囊炎診療ガイドライン 2018」に従います。 胆道感染症を疑われた場合は、臨床症状、身体所見、血液検査、画像検査(超音波、CT、MRIなど)により総合的に診断し、さらに重症度判定基準により、重症度に応じた治療を行ないます。胆道感染症と診断され次第、抗菌薬投与(保存的治療)を開始します。 胆のう炎では、保存的治療で改善しない場合には胆のうドレナージ術(PTGBD、PTGBA)、あるいは条件をみたせば最初から手術で胆のう摘出(第一選択は腹腔鏡下胆のう摘出術)を含む治療が必要です。(4位)
胆管炎では保存的治療に加えて内視鏡的胆道ドレナージ(胆のうにたまった胆汁を外へ排出すること)が基本的な治療法です。(3位)
循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050130xx9900xx 心不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 82 17.78 17.35 13.41 84.07
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2 なし 34 27.53 20.57 23.53 88.00
050050xx0200xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1 なし、1,2あり 手術・処置等2 なし 28 4.75 4.36 0.00 72.93
050130xx9902xx 心不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 2あり 21 17.29 23.83 4.76 80.52
050210xx97000x 徐脈性不整脈 手術あり 手術・処置等1 なし、1,3あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 20 11.55 10.24 0.00 81.45
解説:
当科では虚血性心疾患や心不全などの代表的な心疾患を、救急を含めて24時間体制で引き受けています。心エコー、運動負荷試験、心臓CT、心筋シンチグラムなどの非侵襲的な検査を外来で行い、必要に応じて入院での精査治療を行っています。治療に関しては各種疾患の治療ガイドラインを考慮して、個々の患者さんに最適な治療方針を毎日のカンファレンスで決定しています。冠動脈疾患に関してはカテーテル治療および生活習慣の改善を含めた動脈硬化危険因子の改善、心不全に対しては薬物治療およびASV(マスクによる人工呼吸)などの非薬物治療を行っています。高血圧・心不全疾患に対し定期的に勉強会を開催しています。心臓リハビリプログラムによる心不全再発予防にも取り組んでいきます。重症閉塞性睡眠時無呼吸症候群に対するCPAP導入、指導も積極的に取り入れており、精密診断のための一泊入院もあります。頻脈性心房細動に対する電気的除細動、心不全を呈する徐脈性不整脈に対するペースメーカー治療も行います。
当院の入院患者さんの特徴として高齢者が多く、特に心不全では入退院を繰り返す症例、嚥下障害で肺炎を併発する症例、尿路感染を併発する症例が多く、在院日数も長くなる傾向があります。リハビリ、嚥下訓練を行い個々の症例に応じた良い状態への回復を目指しています。
糖尿病内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
10007xxxxxx1xx 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。) 手術・処置等2 1あり 76 14.64 14.41 3.95 66.99
10007xxxxxx0xx 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。) 手術・処置等2 なし 23 10.74 11.15 0.00 63.22
100040xxxxx00x 糖尿病性ケトアシドーシス、非ケトン昏睡 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 15 16.53 13.25 0.00 58.20
100120xx99xxxx 肥満症 手術なし - - 15.16 - -
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし - - 13.14 - -
解説:
主任部長が糖尿病専門医であるばかりでなく、肝臓病、消化器病、老年医学専門医でもあるという特性を生かし、肝性糖尿病、膵性糖尿病、高齢者糖尿病に対する加療、血糖コントロールを得意とするところが当科の特徴でもある。また、県下で唯一の日本肥満学会認定肥満症専門病院として、病的肥満症に対するフォーミュラ食を用いた低カロリーダイエット療法入院を行っており、大きな成果を上げている。入院での肥満症治療が不可能な患者さんには2018年度より、栄養指導と組み合わせた3か月間のサノレックス療法を外来パス化し、同様に取り組んでいる。
2型糖尿病、2次性糖尿病の待機的な教育入院だけではなく、低血糖昏睡時、急性発症、急性増悪時、また血糖コントロール不良患者に嚥下性肺炎や泌尿器感染症や敗血症を合併した症例などの緊急入院に対しても、糖尿病療養チームが中心となった多職種介入の上での療養、加療を直ちに開始出来るシステムを構築している。毎月2週にわたる全9コマの糖尿病教室を開催しており、入院患者のみならず、外来、近隣患者も無料で受講できるようになっている。
入院中に糖尿病合併症及び、糖尿病で多いとされる、がん、骨粗鬆症、認知症、睡眠時無呼吸症候群などを積極的に評価し、問題があれば総合病院であるメリットを生かし、他科と連携加療を直ちに開始するようにしている。他科手術前後の血糖管理も多数行い、入院加療向上、入院日数低減のための後方支援も行っている。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 111 1.95 4.74 0.00 67.11
060035xx99x5xx 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2 5あり 28 3.68 4.25 0.00 75.46
060035xx010x0x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術・処置等1 なし 定義副傷病 なし 27 15.93 15.76 0.00 75.00
060035xx99x7xx 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2 7あり 26 4.23 4.72 0.00 78.73
060335xx02000x 胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 25 5.92 7.11 0.00 58.08
解説:
鼠径ヘルニア手術は、日帰り手術にこだわらず、体への負担が少ない腹腔鏡手術を含め、患者さんのニーズに合った術式、入院形態を展開している。現在、日帰り手術は1日の実施件数に制限があるため、より効率的な運用を検討している。悪性疾患疾患は、前年と比較して増加傾向である。術後療法は、特に大腸癌での化学療法は、延命効果が進んでおり、延べ件数は増えてきている。化学療法を含め、より安全な術後療法に努めている。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160610xx01xxxx 四肢筋腱損傷 靱帯断裂形成手術等 128 32.87 16.66 77.34 66.88
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 85 35.88 25.32 51.76 84.52
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 62 27.26 23.02 1.61 77.74
160620xx01xxxx 肘、膝の外傷(スポーツ障害等を含む。) 腱縫合術等 58 28.95 13.52 0.00 25.45
160690xx99xxxx 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 手術なし 37 23.46 19.34 35.14 81.51
解説:
当科の特徴は、膝および肩の関節外科に専門性があり症例の大多数を占めています。全体の9割が手術目的の受診で、地域外からの紹介も多数あります。肩腱板断裂や変形性関節症などの慢性疾患のほか、プロやセミプロチームのチームドクターがいるため、膝の半月板損傷や十字靭帯断裂、肩の反復性肩関節脱臼、関節唇損傷などのスポーツ外傷も多いことが特徴です。また、地域の基幹病院として近隣の救急外傷は積極的に受け入れており、大腿骨頚部骨折や脊椎骨折のほか交通外傷・労災外傷も増加しています。手術後のリハビリ治療などにより平均在院日数が全国平均よりやや長くなっています。肩腱板断裂や大腿骨頚部骨折(人工骨頭挿入等)の患者さんは、地域連携病院と治療計画を共有することで転院を可能とし在院日数の短縮を図っています。
皮膚科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080010xxxx0xxx 膿皮症 手術・処置等1 なし 14 7.71 13.07 7.14 67.21
080020xxxxxxxx 帯状疱疹 12 6.42 9.22 0.00 71.25
080006xx01x0xx 皮膚の悪性腫瘍(黒色腫以外) 皮膚悪性腫瘍切除術等 手術・処置等2 なし 11 4.82 7.68 0.00 71.45
070010xx970xxx 骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く。) その他の手術あり 手術・処置等1 なし 10 2.20 4.66 0.00 46.40
080100xxxx0xxx 薬疹、中毒疹 手術・処置等1 なし - - 11.44 - -
解説:
最も多い入院疾患は、蜂窩織炎や丹毒などの皮膚細菌感染症です。また帯状疱疹、水痘などのウイルス感染症も中等症~重症であれば入院適応となります。皮膚良性、悪性腫瘍の手術を積極的に行っており、良性であっても部位やサイズによっては入院される場合もあります。急性期の進行期脱毛症ではステロイドパルス療法のための短期入院を行っています。薬疹、中毒疹では、重症例では入院の上、ステロイド全身投与治療を主体に加療しています。難病である、天疱瘡や類天疱瘡では、中等症~重症例は入院加療をおこなっています。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110080xx991xxx 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 あり 131 2.02 2.50 0.00 68.08
110070xx03x0xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等2 なし 92 9.78 7.02 0.00 76.60
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 51 16.37 13.14 7.84 73.86
11012xxx020x0x 上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除去術 手術・処置等1 なし 定義副傷病 なし 47 6.30 5.56 2.13 65.00
110200xx02xxxx 前立腺肥大症等 経尿道的前立腺手術等 24 10.38 8.23 0.00 72.46
解説:
当科は尿路全般の悪性疾患および良性疾患の患者さんを多く受け入れております。今までは4位の尿路結石症に対するレーザーを用いた砕石術や5位の前立腺肥大症に対するレーザーを用いた核出術に力を入れておりました。今後は、(1位であります)前立腺針生検で検出された前立腺癌患者に対する手術(腹腔鏡下前立腺全摘除術)患者の増加が見込まれます。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患 手術あり 片眼 275 1.83 2.71 1.09 76.25
解説:
当院での白内障手術は、日帰りと1泊2日入院の2パターンを準備し、患者さんご本人のニーズおよび、病状から決定しています。日帰り手術の場合も日帰り手術センターを利用し、術前術後にゆっくり休養できるよう環境を整えています。
耳鼻咽喉科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030230xxxxxxxx 扁桃、アデノイドの慢性疾患 33 7.39 7.84 0.00 26.52
030240xx99xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 手術なし 21 5.19 5.71 0.00 37.62
030430xx97xxxx 滲出性中耳炎、耳管炎、耳管閉塞 手術あり 19 1.00 3.22 0.00 3.32
030350xxxxxxxx 慢性副鼻腔炎 16 7.06 6.47 0.00 51.75
030240xx01xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 扁桃周囲膿瘍切開術等 14 5.93 8.50 0.00 41.00
解説:
耳・鼻・咽喉・頸部の病気の診断とともに入院治療(手術等)を行っています。近郊の耳鼻咽喉科医院あるいは他の診療科からの紹介が多いのが特徴です。診療対象は中耳炎・副鼻腔炎・扁桃炎等の急性・慢性炎症疾患をはじめ、めまい・突発性難聴・顔面神経麻痺などの神経耳科疾患、頭頸部の良性および悪性腫瘍を含め耳鼻咽喉科の頭頸部外科全域をカバーしています。小児の睡眠時無呼吸や習慣性扁桃炎に対する、アデノイド切除術・口蓋扁桃摘出術の症例数が最多で、急性扁桃炎、扁桃周囲膿瘍などの重症感染症の入院がついで多くなっています。めまいなどの前庭機能障害は救急車で来院されるケースが多く、入院の上精査・加療を行っております。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030250xx991xxx 睡眠時無呼吸 手術なし 手術・処置等1 あり 41 2.00 2.03 0.00 55.15
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 30 12.60 9.78 13.33 80.37
010060x2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし 発症前Rankin Scale 0、1又は2 27 21.44 15.63 29.63 72.26
010040x099000x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 21 17.62 18.90 38.10 68.29
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 20 10.60 8.30 25.00 58.95
解説:
主に、脳梗塞、脳動脈瘤、脳血管狭窄等の脳卒中と頭部外傷、てんかん、顔面けいれん、三叉神経痛などの機能的脳神経外科の治療を行っています。脳血管内治療をはじめとする侵襲の少ない治療を行っていることが特徴です。慢性硬膜下血腫の治療は無剃毛で約2㎜の穿孔で行っており、術後の安静も必要なく、術後 早期の離床が可能です。水頭症手術は低侵襲の腰椎腹腔シャント術を行っています。顔面けいれん、三叉神経痛の治療は神経モニタリングを行い安全に行っています。また脳ドックも壮年期を中心に行っており、脳血管障害を未然に防ぐため睡眠時無呼吸症候群の精査治療に力をいれています。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 13 0 8 12 15 12 1 7,8
大腸癌 10 22 53 62 30 85 1 7,8
乳癌 3 12 1 4 0 1 1 8
肺癌 6 1 7 79 18 23 1 7,8
肝癌 0 0 2 1 0 1 1 8
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
解説:
【外科】
胃癌は全国的に手術件数は減っている傾向がある。当院では地域柄、高齢でリスクの高い患者さんが多く、標準治療のできないケースも多い。大腸癌は比較的症例数は安定しているが、胃癌同様高齢者が多い傾向である。手術は、胃癌、大腸癌ともに腹腔鏡手術が多く選択されるようになってきている。当院において乳癌で手術になるケースは、近隣にお住まいの高齢の患者さんが多くなっている。

【消化器内科】
早期胃癌に対する内視鏡治療は、局所的な治療なので、胃壁外のリンパ節に転移がない病変が対象となります。胃癌治療ガイドラインに沿って内視鏡治療適応を決定します。早期胃癌に対する内視鏡治療には、①内視鏡的粘膜切除術(Endoscopic Mucosal Resection, EMR)と、②内視鏡的粘膜下層剥離術(Endoscopic Submucosal Dissection, ESD)の2種類があります。 以前は内視鏡的粘膜切除術(EMR)が技術的に比較的容易なこともあり主に行われていました。しかし、病変が1回の切除で取りきれないことがあり、治療後の再発を認めることがあるため、より大きな病変でも、一括で完全に切除でき、治療後の再発がほとんどない内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)を行うようになりました。しかし、合併症も多くなり治療時間がやや長くなる傾向があり、その治療手技には高度な技術が必要となります。
早期大腸癌に対する内視鏡治療は、粘膜内癌,粘膜下層への軽度浸潤癌が対象となります。治療法にはスネアポリペクトミー、内視鏡的粘膜切除術(EMR:endoscopic mucosal resection)と内視鏡的粘膜下層剝離術(ESD:endoscopic submucosal dissection)があります。当院ではポリペクトミー、EMRによる治療は行っております。
消化器内科ではウイルス性やアルコール性慢性肝炎・肝硬変疾患に対して、 CT・MRI・腹部エコーを頻回に行うことにより肝細胞癌を早期に発見するように努めており、当院での肝細胞癌の治療は、肝細胞癌治療アルゴリズムに準じて行っています。

【呼吸器内科】
肺癌は診断された時点で進行癌(stageⅣ)であることが多い癌です。進行肺癌に対しては従来より抗癌剤を使用した化学療法を行うことが主な治療となっています。しかし、近年は肺癌の研究が進歩して特定の遺伝子を有していた場合には遺伝子に合わせて分子標的治療薬が使用出来るようになっています。分子標的治療薬は少ない副作用で高い効果が期待出来るため、当院では肺癌の検査を行う際には遺伝子検査を行い、患者さんにとって適切な治療が受けられるように努力しています。また免疫療法も標準治療化され効果が認める患者では長期効果が望めるようになっています。
治療を行う際には抗癌剤治療、分子標的治療薬、免疫療法いずれの治療であっても、患者さんの希望に可能な限り沿えるように入院治療あるいは外来通院での治療を選択しています。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 5 8.80 56.80
中等症 44 12.98 78.89
重症 6 23.67 86.00
超重症 1 36.00 88.00
不明 - - -
解説:
肺炎全体では自立した生活が困難な高齢者の誤嚥性肺炎が増加していますが、若年者や生活が自立している高齢者でも罹患する市中肺炎も多いです。
当院での市中肺炎の症例数は中等症の割合が最も多く、全体の約7割を占めています。軽症から重症にかけて重症になるほど平均年齢が高く、平均在院日数が長くなっています。
市中肺炎も重症化した場合には死亡する可能性もあるため、発熱、咳嗽、喀痰などの症状がある場合は早めに受診することが大切です。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 106 23.55 77.55 39.02
その他 17 14.29 76.82 2.44
解説:
脳梗塞急性期の治療に力を入れています。脳梗塞急性期の血栓回収術で来院から動脈穿刺までは平均48分と迅速に行える体制を整えています。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 56 1.14 1.36 0.00 73.66
K6871 内視鏡的乳頭切開術(乳頭括約筋切開のみ) 38 2.34 7.61 5.26 72.50
K7212 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm以上) 29 0.34 1.41 0.00 71.52
K654 内視鏡的消化管止血術 21 0.57 10.19 4.76 69.90
K635 胸水・腹水濾過濃縮再静注法 20 1.85 5.75 0.00 81.55
解説:
内視鏡的結腸ポリープ切除(1位、3位)では、一般的には大腸カメラは外来で行い、5mm以上の大腸ポリープを認めたときはその場で切除し帰宅としていますが、10mm以上の比較的大きなポリープ、後から出血する可能性があるときには、後日短期間入院していただき、止血剤などの治療にて出血がないことを確認した後に退院としています。
2位の内視鏡的乳頭切開術は主に総胆管結石を内視鏡的に取り除く場合、胆管の出口を広げる必要があり、その方法には、内視鏡的乳頭括約筋切開術(EST: endoscopic sphincterotomy)があります。全身状態、石の大きさ、個数などにより計画的に内視鏡治療を行います。
4位の内視鏡的消化管止血術については、消化管出血による吐下血に対して状態に応じて緊急内視鏡で止血術を行っております。
腹水濾過濃縮再静注法とはがんや肝硬変などによってたまった腹水(または胸水)を濾過濃縮して有用なタンパク成分を回収する治療法です。 たまった腹水(または胸水)をバッグに取り出し、その後、濾過器を用いて細菌や癌細胞等を除去した後、濃縮器で除水を行い、アルブミン等の有用な物質を濃縮して再び体内に戻す治療法です。(5位)
循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 21 2.57 3.52 0.00 72.29
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 19 0.74 3.42 0.00 76.21
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極) 16 2.50 9.75 0.00 81.69
K5492 経皮的冠動脈ステント留置術(不安定狭心症) 15 0.13 5.27 0.00 71.53
K5462 経皮的冠動脈形成術(不安定狭心症) - - - - -
解説:
当科で行っている手術は、冠動脈(心臓の動脈)や末梢(下肢など)の動脈に対するカテーテルインターベンション、徐脈性不整脈に対するペースメーカー手術、上室性頻脈に対するカテーテルアブレーションがあります。手術適応を検討の上、合併症を起こさないように、細心の注意を払って個々の患者さんに適切な治療を行っています。特に冠動脈ステント留置に際し冠動脈造影での狭窄率や狭窄形態に加え、血管内超音波や心筋血流予備量比(FFR)などを用い、治療が必要な場所に最適のサイズのステントを留置するよう心がけています。急性心筋梗塞への救急対応は24時間当番が待機して緊急治療を行っています。
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6335 鼠径ヘルニア手術 74 0.09 0.80 0.00 72.45
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 40 0.45 3.98 0.00 58.03
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 39 0.08 1.03 0.00 54.59
K6113 抗悪性腫瘍剤静脈内持続注入用植込型カテーテル設置(頭頸部その他) 22 0.59 2.05 0.00 73.18
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 20 3.90 11.80 0.00 73.60
解説:
ヘルニア手術は全体で110例を超え、当科の主要な手術となっている。日帰り手術を希望され当院を選択していただく患者さんも多く、適応をふまえ提供している。また、腹腔鏡手術も次第に増加しており、患者さんへの侵襲も低いため、今後伸ばしてゆきたいと考えている。腹腔鏡下胆のう摘出術は、最近やや減少傾向であるが、内科と連携し急性期での手術も積極的に行う方針としている。CVポート(抗悪性腫瘍剤静脈内持続注入用植込型カテーテル設置(頭頸部その他))は主担当であった医師の異動で、やや症例数が減っているが、他の医師の育成を行っている。腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術は違うコードのものも含めば50例以上あり、悪性手術の中では主要なものであり、今後も症例数増加を目指していきたい。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K080-41 関節鏡下肩腱板断裂手術(簡単) 131 1.12 30.37 76.34 66.92
K0821 人工関節置換術(肩、股、膝) 108 1.38 29.74 5.56 76.55
K0461 骨折観血的手術(上腕、大腿、肩甲骨) 77 3.04 26.29 31.17 77.95
K079-21 関節鏡下靱帯断裂形成手術(十字靱帯) 40 1.03 25.45 0.00 25.63
K0463 骨折観血的手術(鎖骨、膝蓋骨、手、足、指) 38 1.39 8.71 5.26 39.76
解説:
当科では、筋骨格系疾患の手術、特に膝・肩の関節外科手術と外傷や骨折の手術を数多く行っています。脊椎手術はほとんどありません。トップ5は表に示しておりますように、1位関節鏡下肩腱板断裂術(四肢筋腱損傷)、2位人工膝関節置換術(膝、股、肩)、3位大腿骨、上腕骨の観血的骨折手術、4位関節鏡下靱帯断裂形成手術(十字靱帯)、5位骨折観血的手術(鎖骨、膝蓋骨、手、足、指)ですが、そのほか肩関節唇形成術や人工骨頭挿入術(股)、骨切り術(下腿)もほぼ同数の症例数があります。転倒・転落・外傷などによる緊急手術や手術目的でご紹介頂いた患者さんを積極的にお受けして早期機能回復に努め、また個々の症例に応じて病診連携を通じ術後リハビリの役割分担を図りながらADLへの復帰を目指しています。
皮膚科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0072 皮膚悪性腫瘍切除術(単純切除) 12 0.08 3.83 0.00 72.83
K0063 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(長径6cm以上12cm未満) - - - - -
K0021 デブリードマン(100cm2未満) - - - - -
K0052 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径2cm以上4cm未満) - - - - -
K0062 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(長径3cm以上6cm未満) - - - - -
解説:
局所麻酔での手術を主体におこなっていますが、全身麻酔での手術も可能です。皮膚悪性腫瘍は有棘細胞癌、基底細胞癌、ボーエン病などが多く、悪性黒色腫などは場合によっては広島大学病院などへ紹介させていただいています。入院期間はおもに1週間以内で、皮膚悪性腫瘍切除術、植皮術、皮弁術などをおこなっています。良性腫瘍は、粉瘤、脂肪種、母斑、線維腫などが多く、主に日帰り手術、外来手術、一泊入院などで行っています。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用) 91 1.73 7.45 0.00 76.67
K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザー) 44 1.00 4.30 2.27 64.91
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 21 3.81 15.10 4.76 77.19
K841-21 経尿道的レーザー前立腺切除・蒸散術(ホルミウムレーザー等使用) 20 1.20 7.90 0.00 72.10
K800-2 経尿道的電気凝固術 15 0.87 4.33 0.00 71.87
解説:
2021年度は、膀胱腫瘍に対する内視鏡手術(経尿道的膀胱腫瘍切除術)や、レーザーを用いた尿路結石症に対する砕石術、前立腺肥大症に対する核出術に力を入れておりました。今後は、(1位であります)前立腺針生検で検出された前立腺癌患者に対する手術(腹腔鏡下前立腺全摘除術)患者や上部尿路腫瘍(腎、腎盂、尿管、膀胱など)に対する腹腔鏡手術をはじめとした低侵襲治療に力を入れていきます。すなわち良悪性問わず、あらゆる疾患の低侵襲治療に尽力していきたいと思います。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入)(その他) 274 0.00 0.83 0.73 76.28
K2822 水晶体再建術(眼内レンズを挿入しない) - - - - -
解説:
水晶体再建術は、単焦点レンズを使用しています。その中で術後屈折度の調整を行い、ニーズに合わせた見える範囲の実現に尽力しています。また乱視が強い方には、精査の上、乱視矯正も加味した治療を行っています。
耳鼻咽喉科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K3772 口蓋扁桃手術(摘出) 27 1.11 6.11 0.00 26.48
K309 鼓膜(排液、換気)チューブ挿入術 19 0.00 0.00 0.00 3.32
K368 扁桃周囲膿瘍切開術 14 0.07 4.86 0.00 41.00
K340-4 内視鏡下鼻・副鼻腔手術2型(副鼻腔単洞手術) 10 1.00 3.80 0.00 49.00
K347-5 内視鏡下鼻腔手術1型(下鼻甲介手術) - - - - -
解説:
手術症例はクリニカルパスを使用。小児の睡眠時無呼吸や習慣性扁桃炎におけるアデノイド切除術・口蓋扁桃摘出術の症例数が多く、二番目の小児の滲出性中耳炎における鼓膜チュービングは日帰り手術を行っています。内視鏡下鼻副鼻腔手術は好酸球性副鼻腔炎や慢性副鼻腔炎に対して行い、アレルギー性鼻炎や鼻中隔弯曲症に伴う鼻閉症状に対して内視鏡下鼻腔手術1型や内視鏡下鼻中隔手術1型を行っています。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 25 0.32 11.84 16.00 81.24
K609-2 経皮的頸動脈ステント留置術 14 5.57 9.79 28.57 79.64
K1781 脳血管内手術(1箇所) 10 0.90 17.70 20.00 67.30
K178-4 経皮的脳血栓回収術 - - - - -
K1742 水頭症手術(シャント手術) - - - - -
解説:
慢性硬膜下血腫の治療は無剃毛で約2㎜の穿孔で行っており、術後の安静も必要なく、術後 早期の離床が可能です。経皮的頸動脈ステント留置術はパス入院となっており安全な治療が行えるようになっています。脳梗塞急性期の経皮的血栓回収術では来院から動脈穿刺までは平均48分と迅速に行える体制を整えています。脳動脈瘤に対する根治術は脳血管内手術を第一選択としておりますが、開頭術が必要な場合には術中モニタリングを行い安全な治療を心がけています。水頭症手術はより低侵襲な腰椎腹腔シャント術を安全確実に施行できるよう手技を工夫しています。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 6 0.13
異なる 14 0.29
180010 敗血症 同一 21 0.44
異なる 14 0.29
180035 その他の真菌感染症 同一 2 0.04
異なる 1 0.02
180040 手術・処置等の合併症 同一 19 0.40
異なる 2 0.04
◆説明
この指標は、医療の質の改善に資するため、臨床上ゼロにはなりえないものの少しでも改善すべきものとして播種性血管内凝固症候群、敗血症、その他の真菌症、手術・処置の合併症について、入院契機病名(入院のきっかけとなった傷病)の同一性の有無を区別して対象患者数と発症率を示したものです。

◆定義
個々の入院において最も医療資源を投入した傷病名が播種性血管内凝固(DPC130100)、敗血症(DPC180010)、その他の真菌症(DPC180035)、手術・術後の合併症(DPC180040)について患者数をカウントし、全患者に対する発症率を示す。

◆DPC(130100)播種性血管内凝固症候群
癌、白血病、重症の感染症などの基礎疾患が生じて、多くの臓器に微小な血栓が無数に形成され血管障害やつまりが生じ、組織に血液が行き渡らず虚血性の壊死を起こし、多臓器の機能不全や出血傾向をきたす症候群で当院は20件であった

◆DPC(180010)敗血症
肺炎など感染症を起こしている部分から血液中に病原体が入り込み、重篤な全身状態を引き起こす全身性炎症反応症候群で、当院は35件であった。

◆DPC(180035)その他の真菌感染症
真菌はカビ、酵母、キノコの総称で種類としては、出芽や分裂によって増殖する酵母と菌糸の先端から胞子の飛散によって増殖する糸状菌(カビ)等に分類される。体内にも普通に存在するが、時に感染症をおこすことがある(真菌感染症)。感染症の原因となる真菌症は主に糸状菌で白癬菌(水虫菌)、カンジタ菌(カンジタ皮膚炎)、アスペルギルス菌(各種呼吸器疾患)などがある。当院は3件であった。

◆DPC(180040)手術・処置等の合併症
国際的な疾病等の分類(ICD-10分類)の表現を用いた分類表現で、主病名の治療よりも入院中に他の合併症の医療資源が優先された分類であり、当院は21件であった。






更新履歴
2022/0927
公開しました。