診療科・部門

トップページ > 診療科・部門 > 脳神経外科・脳血管内治療科 > 脳血管内治療科について

脳神経外科・脳血管内治療科

脳血管内治療科について

脳動脈瘤や頭蓋内外の血管狭窄等の脳血管障害に対して、幅広い治療方法から病態に沿った治療選択が可能です。

脳卒中について

脳梗塞
脳梗塞というのは、脳梗塞とは、血管がつまって、脳の一部に血液が流れなくなり、その部分の脳細胞が死んでしまう現象をいいます。脳血流が不足して脳細胞が最終的に死んでしまう病気です。
血管がつまる成因としては、いろいろな原因で血管のなかで血液が固まりやすくなる病気と、動脈硬化のように血管自体に問題がある場合とがあります。脳細胞が弱ったり死んだことで失われた機能が、症状として発症します。
脳梗塞は、ラクナ梗塞、アテローム血栓性脳梗塞、(心原性)脳塞栓症、その他とに分けられます。ほとんどの脳梗塞は突然始まり急速に病状が進んで、数分から数時間以内に脳組織が壊死してしまいます。
脳梗塞を示唆する症状は、緊急治療を要する状態です。呼吸、心拍、血圧、体温を正常に戻す治療が行われます。脳への血流の回復を早めるために、血栓溶解薬が静脈投与されます。
脳梗塞の発作が完了した段階では、一部の脳組織は壊死しているため、失われた機能を回復させることはできません。そのため通常は血管内膜切除術は行われません。しかし、血管の閉塞を取り除けば再発のリスクを減らすことができます。

一過性脳虚血発作
脳梗塞と同様に脳細胞に届く血流が低下することにより神経症状が出現します。 脳梗塞と違う点は、神経症状が24時間以内に消失することです。 ほとんどの場合は1時間以内に症状が消失します。 数分程度で消失する場合もありますので、治療が行われず放置されることもあります。 一過性脳虚血発作は、1ヶ月以内に脳梗塞を引き起こすことが多く、いわば、脳梗塞の前ぶれの状態です。 従って、脳梗塞と同様な治療が必要です。 脳梗塞と同様の治療を行うことにより、脳梗塞の発生を未然に防ぐことが、高い確率で可能となります。

くも膜下出血
くも膜は中枢神経を包む被膜の1つで、くも膜下腔への出血をくも膜下出血といいます。
若年層の場合の原因としては脳動静脈奇形による出血が多く、40歳以上の場合では脳動脈瘤破裂によるものが大半を占めます。
くも膜下出血の原因となる動脈瘤は、破裂するまではまったく症状が現れません。破裂すると、突然の激しい頭痛の後に、しばしば短時間意識を失います。嘔吐、意識障害などをきたします。
CTスキャン、MRI検査、脳血管造影により診断し、脳動静脈奇形、脳動脈瘤が原因であれば、手術により再出血の防止を行います。 他の原因によるものには薬物療法が行われます。 手術には、開頭して行う外科的治療と脳血管内治療があり、また、その両者を組み合わせた治療があります。 当院では、個々の病態に適した治療法の選択が可能です。
 
※未破裂脳動脈瘤に対して
くも膜下出血を防止する目的で、MRI等で発見された未破裂脳動脈瘤に対して、治療が行われます。 未破裂脳動脈瘤に対しても、十分な検査を行い、個々の病態、脳動脈瘤の形態に合わせた治療法を選択します。

脳内出血
脳内出血は、脳の中での出血です。脳内出血は脳卒中全体の約10%ですが、死亡率は他の脳卒中よりもはるかに高くなっています。60歳を超えると、くも膜下出血より脳内出血の方が多くなります。脳内出血の原因は、高血圧や高齢者のもろくなった血管などです。
脳出血の治療は、脳梗塞の治療法とは異なります。抗凝固薬、血栓溶解薬、アスピリンなどの抗血小板薬は使用されず、手術で救命します。手術の目的は、脳内にたまった血液を取り除いて、上昇した頭蓋内圧を下げることです。 手術は、開頭血腫除去術、内視鏡的血腫除去術、定位的血腫除去術があります。 

脳卒中の症状

脳卒中では、障害された脳の部位により、様々な症状が出現します。

脳卒中協会では、脳卒中を疑う5つの典型的な症状をあげています

  1. 片方の手足、顔半分の動きが悪かったり、痺れたりする
  2. 呂律が回らない、言葉が出来ない、他人の言うことがわからない
  3. 立てない、歩けない、ふらふらする
  4. 片方の目が見えない、物が二つに見える、視野の半分が欠ける
    片方の目に黒いカーテンがかかったように、突然一時的に見えなくなる
  5. 経験したことのない激しい頭痛がする
    特に、嘔気を伴う頭痛は、大変、危険な症状です

重症の場合には、意識が悪くなり、突然、倒れたりします。 脳卒中の症状は様々で、わかりにくい場合もあります。 上記に挙げた症状が認められた場合には、出来るだけ早く専門医にかかってください。 特に、意識障害がある場合、片方の手足の動きが悪い場合、嘔吐を伴う頭痛が急に認められた場合には、症状が重篤と考えられますので、躊躇することなく、緊急受診して下さい。

機器・検査方法について

マツダ病院では、最先端の機器を用いて脳血管障害の早くて正確な診断と安全な治療が24時間できる体制を整えてきました。
血管撮影装置は、高い精度で脳血管内治療を行うために、最新の血管撮影装置を装備しています。この装置は新しいX線検出器である「フラットパネルディテクタ」と最新の画像処理技術により、高精細な画像を低被爆で得ることが出来ます。本装置では、同時に2方向からの透視・撮影を行うことが可能であり、検査時間の短縮化、造影剤量の低減が図れます。また、得られた画像を短時間に三次元化し表示することで、小さな病変でも正確に映し出すことが出来ます。さらに、本血管撮影室では、過去の血管撮影画像はもとより、CT画像、MRI画像など、様々な診断装置かあの画像を治療中にリアルタイムに参照できる画像ネットワークが構築されており、高度な治療をより安全に行える環境を整備しています。

磁気共鳴断層撮影装置(MRI検査)は磁気共鳴原理を利用した放射線を使用しない画像診断装置です。患者さんの体位を変えることなく、任意の断層像を撮影することができます。

コンピューター断層撮影装置 (128列マルチスライスCT)は広範囲を短時間で撮影できるため、患者さんに非常に優しい検査です。高精度の三次元画像により、脳内の血管を正確に描出することが可能です。

可変形ガンマカメラ(RI検査)は微量の放射性医薬品を投与し、脳・心臓・骨等の目的臓器への集積を撮像する画像診断装置です。 脳血管障害では、主に、脳血流検査に用いられます。 
脳卒中を疑ったら
可能な限り早く病院を受診しましょう。 正しい診断により、早急な治療の開始により、後遺症が軽くなる可能性があります。特に、脳梗塞では、発症して4.5時間以内、8時間以内の患者さんのみに、行える限られた再開通療法という治療があります。 再開通療法を行うまでに、30分から1時間程度の時間が必要ですので、可能なかぎり速やかに病院を受診して下さい。