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経尿道的膀胱腫瘍切除術(TUR-Bt)について

手術の目的

TUR-Btはお腹を切ることなく内視鏡で膀胱腫瘍を切除する手術です。この手術は、第一にはもちろん腫瘍を切除するという治療が目的ですが、もう一つには切除した腫瘍を顕微鏡でその性質をみる病理検査としても重要です。すなわち、腫瘍が悪性か良性か、表在性か浸潤性か、この手術のみで完治が可能か否かを判断する検査としても非常に大事です。

手術方法

切除鏡とよばれる特殊な内視鏡(カメラ)を尿道から膀胱内へ入れて、内視鏡の先端についた電気メスで膀胱の腫瘍を削ぎ取る手術です(図)。手術時間は腫瘍の大きさや、数、部位などにより異なりますが、大体は1時間程度です。お腹を切る開腹手術に比べて術後の痛みが少なく、入院期間も短くてすみます。

手術後

膀胱に腫瘍を切除した傷がありますので、数日間は尿道から膀胱内に管(カテーテル)を入れておきます。また、傷からの出血で膀胱に血液がつまったりしないように膀胱内を持続的に洗浄する液を数日流します。

合併症について

穿孔
膀胱壁は数ミリの厚さしかありません。膀胱腫瘍の基部を浅く切除すれば腫瘍が残る可能性があります。腫瘍の基部を残さないように深く切除をしすぎると、膀胱壁に穿孔(穴)を生じます。小さな穿孔であれば自然に治ってしまい心配はいりませんが、ごく稀に大きな穿孔やその部位によってはただちに開腹手術で修復する必要があります。

術後出血
腫瘍を切除した後に出血部は電気メスで凝固して止血しますが、術後に凝固した部位から再出血が生じることがあります。この様な場合には再度麻酔下に手術を行い、止血を必要とします。

尿管口狭窄
尿は腎臓から尿管を通り、膀胱の中の尿管口から膀胱に出てきます。
尿管口の近くにある腫瘍を切除するときには、この部位も同時に切除することがあります。この傷が治るときに尿管口が狭くなり、腎臓からの尿の流れが悪くなることが稀にあります。もしこのようなことが生じれば、風船で拡張したり、手術で尿管と膀胱をつなぎなおす手術が必要となります。

感染
まれに高熱や陰嚢内容の痛み・腫脹(前立腺炎、精巣上体炎)などが生じることがあります。その場合は抗生剤の点滴や内服を追加します。

排尿障害
尿道カテーテルを抜去してから、一時的に排尿しづらくなることがあります。

術後の経過

膀胱腫瘍はこの内視鏡手術(TUR-Bt)で完治したと思われても、その後にまだ膀胱内に同じような腫瘍の再発が生じる可能性があります。血尿などの自覚症状が出るのは、かなり再発した腫瘍が大きくなってからですので、手遅れになるとTUR-Btでは治療が困難となり、開腹手術が必要になることもあります。したがって、再発を早期発見するためには定期的な検査が必須であり、早期に再発が分かればTUR-Btで手術が可能です。
具体的には、3〜4ヶ月毎に膀胱鏡を行い、再発の有無を見ていくことが大切です。